今年の農作物はかなり不作の中、台風18号の強風の被害もこの収穫時期に甚大であったようです。
我が「はるゆたか」は選別施設に移動し製粉前のチェックを行いました。
農産物は工業製品のようにいきません。
農家は大変です。この事を痛感いたしました。
あれだけ出来の良かった「はるゆたか」はここで全滅いたしました。
今年は「はるゆたかアントゥルメ」の発売は絶望です。
出来が良かったのは見栄えです。収量も他の畑と比べても高く、収穫時期の雨による被害から逃れて本当によかったと思っていました。
しかし、赤かびに侵されていました。目視で確認できた赤かびも普段より少ないぐらいだと収穫の時に話していたのですが、目に見えない浸食が進んでいました。この結果、検査を通ることができず廃棄処分となります。これが、春麦を農家が作りたがらない理由です。
現在、前年に比較して、秋麦であるホクシンが3割減、キタノカオリが7割減。春麦では、春よ恋が3割減、はるゆたかが7割減ぐらいの話が伝わってきていますが、この数値はさらに大きくなりそうです。これらの品種を使ってできた小麦粉は収量が少ないということだけでなく、品質も悪いということです。小麦粉としてのスペックを維持できない結果となります。これがさらに小麦粉の生産量を落としていきます。これが国産小麦粉は品質が安定しないといわれる所以です。
農産物ですので仕方ないことですが、今年は我慢して、ではなく、積極的に外麦のおいしい食べ方や、小麦、小麦粉の勉強をしなければパンや、お菓子を今年と同じようには作れないと思ったほうが良いようです。これもスロウキッチンなのです。
最近のコメント