すごいプレミアの本をいただいた。
発売当初700円の本は中古でも2649円以上もする。
その本の名前は 「驚異のパン焼き法」
著者の大地修造さんが30年前に出した家庭パンの本である。
大地さんは「科学者の自負と自覚で完成させたパン焼き法」と述べている。
科学者とは、国鉄のATC、ATSの開発に携わった電子工学エンジニア、発明者としての実績と実証にある。初心者でも失敗しないパン作りを目指し、手ごねのように技術のいらない方法として後に家庭パンで定番となるレディースニーダーも発明している。
生物である酵母の発酵を利用して作るパンを科学者はどういう風にとらえたか?実に興味深いことです。
手ごねの講習会を重ねていますが、前から疑問がありました。
それは、あの先生は叩き派、この先生は捏ね派。どっちがいいの?
同じ小麦粉で日本人になじみのあるうどんは、力強く足で踏み込んだ麵がおいしいといいます。イメージとしては刀鍛冶が鉄は熱いうちに打て、みたいな鍛えるイメージがあります。
力いっぱい鍛えれば鍛えるほど美味しいというイメージです。
その答えがこの本にあります。
答えは「水和」です。
海水浴に行って、砂でボールを作ったことがありますか?
叩いて丸めていると水が出てぐちゃぐちゃになります。
近頃地震の時によくいわれることで、液状化現象
これも、同じ作用です。
麺打ちやでは、水回しといわれる重要な動作があります。
これは、力を入れません。
均一に水を粉に浸透させることです。
アントゥルメ9周年記念講習会の江別製粉、平間先生はレトロ・バケットで水70%に粉を加えてほっとけと言われました。出来上がったバケットはそりゃもう美味しい、サクサクのモチモチのボコボコでした。(わかるかな?) ほとんど捏ねていません。
その辺の秘密を知りたければ今後「水和の講習会」をしていこうと思いますのでご期待ください。
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